ヘ:変なサイトをこどもが見たりしない?
GIGA端末は持ち帰り禁止?
子どもたちが使うパソコンやスマホでは、不適切サイトへのアクセスを防止する「フィルタリング」の導入が欠かせません。
暴力やアダルトなどの子どもに有害なサイトはもちろん、学習用のGIGA端末では、ゲームや勉強に関係のないサイトへのアクセスも制限する必要があります。また、ウィルス感染などセキュリティ上の危険のあるサイトについてもアクセスできないよう対応しなければなりません。
児童生徒1人1台の端末を効果的に活用するには、自宅や校外での学習でも利用することが望ましいのですが、大人の目の届かない場面での利用が増えると、不適切なサイトへのアクセスも増加することが予想されます。端末の利用がかえって学習の妨げになったり、子どもたちがトラブルや事件に巻き込まれたりすることを避けるため、GIGA端末の持ち帰りを禁止する学校もあると聞きます。
しかし、それではせっかくの端末が予習復習に活用できませんので、リスクを回避し、安全な学習環境を確保するためのフィルタリング機能の導入が有効な対応と考えられます。
フィルタリングとは?
フィルタリングとは、有害なサイトにアクセスできないようにする機能のことですが、総務省や内閣府のホームページに、詳しい説明があります。
例えば、総務省のサイトでは、以下のような説明がされています。
フィルタリングは青少年を違法・有害情報との接触から守り、安心して安全にインターネットを利用する手助けをするサービスです。
現在は携帯電話事業者をはじめ各社がフィルタリングサービスを提供しており、年齢や家庭のルールに応じてカスタマイズすることが可能なものもあります。
また、内閣府のサイトでは、以下のような説明がされています。
インターネット上の、子どもたちに見せたくない出会い系サイトやアダルトサイト等、有害情報が含まれるサイトを画面に表示しないように制限する便利な機能です。しかし、フィルタリングは万能ではありません。そのため、親子でフィルタリングの特徴や機能を正しく理解して、インターネットの利用ルールについて一緒に考えていくことが大事です。
フィルタリングについて : 青少年有害環境対策|政策調整 - 内閣府
見比べてみると、総務省は、携帯電話などの電気通信事業を所管する立場から、内閣府は、青少年の有害環境対策を所掌する立場から、それぞれ説明をしていることがわかりますね。
教育委員会でのフィルタリング導入は約9割
GIGAスクール構想により導入された1人1台端末へのフィルタリングの導入については、デジタルアーツが2022年11月に発表した調査結果で、有償フィルタリング未導入率は約25%とされています。
これは1741教育委員会へのヒアリングの結果で、フィルタリング未導入は162教育委員会(9.3%)、無償フィルタリングの利用が272教育委員会(15.6%)となっています。小規模な自治体の教育委員会での導入が遅れていると思われますので、学校数で見るともっと割合は高くなると思いますが、いずれにしても、まずは無償のものからでも導入したほうがいいと思います。(無償のものは広告が出るので、教育用の端末には適さないという意見を聞いたことがありますが、そういうものでしょうか。。)