学校教育のデジタル化のイロハ

学校教育(主に小中学校)のデジタル化について、備忘録的に記録しています。

カ:海外と比較して、日本のデジタル教育はどうなの?

海外でのICT活用の状況は?

 教師のICT活用の国際調査としては、「OECD国際教員指導環境調査(TALIS:Teaching and Learning International Survey)」があります。直近では、2018年に第3回調査が、OECD加盟国等48か国・地域の参加の下で実施されています、

 調査結果は、日本国内の調査実施を担当している国立教育政策研究所のHPで公表されていますが、「生徒にICTを活用させることについて、頻繁に行う日本の中学校教員の割合は前回2013年調査と比べて増えているが依然として低い。」と分析されています。

www.nier.go.jp

 

 具体の数値や各国の状況などは、上記のHPをご参照いただければと思いますが、「児童・生徒に情報通信技術(ICT)を活用する活動を頻繁にさせている中学教員の割合は17.9%で、下から2番目の低さ」という当時の報道もありましたので、ご参考まで載せておきます。

www.nikkei.com

 

学校端末の普及状況は?

 上記は、学校でのICTの活用状況でしたが、ハード面での整備については、国際学力調査である「PISA2018調査」で、生徒一人あたりの学校端末の状況の調査が行われています。

Material resources available at school | PISA 2018 Results (Volume V) : Effective Policies, Successful Schools | OECD iLibrary

 日本語版の資料では、この結果が載っていないようでしたので、OECDの報告書から、各国の状況のデータを抜粋してみました。結果は、以下の表のとおりです。

生徒一人あたりの学校端末の状況(PISA2018)

 この調査時点の状況ですと、日本は、生徒一人あたり端末が0.6台で、OECDの平均0.8を下回っています。ですが、その後、GIGAスクール構想を経て、1人1台端末の普及が進んでいますので、今後の国際調査では、きっと上位になっているはずです。

 次回の調査での順位上昇を期待しています。